最近の教育ニュースより-ベネッセの「BenePa(ベネパ)」に思うこと-
<最近の教育ニュースより-ベネッセの「BenePa(ベネパ)」に思うこと->
2015年2月17日より新しい形のオンライン教育講座「BenePa(ベネパ)」の運営を開始すると株式会社ベネッセホールディングスより発表がありました。
「プリベイドカード式オンライン学習」で、コンビニで販売されるプリペイドカードを利用して自宅のPC・タブレット端末を使い学習をするシステムです。1パック500円で学習時間は平均90分程度、180日間(1年間という情報もあり?)何度でも繰り返し学習ができるようです。コンビニでプリペイドカードを購入し、カードに記載されている数字を入力することで利用でき、個人情報の登録が不要で利用できる教育サービスという特徴があります。ユーザーIDとパスワードの登録だけで氏名や電話番号住所などの登録は不要で利用することができます。
幼児・小学生・中学生・高校生向けのコンテンツが用意されており、学年・学力・教科などから選択して好きなものを学習。必要な単元を目的にあわせて学べる教育サービスとして今後展開していくようです。
さて、このサービスですが、実際のコンテンツを見てみないと何ともいえない部分はありますが、現状の教育サービスに比べてそれほど魅力を感じないのは私だけでしょうか?
利用者が右肩上がりに順調に増えていくのかちょっと疑問もあります。
それは、今回の新しい学習システムは個人情報という点を一番に考慮した新システムであるように感じてしまうからです。昨年のベネッセ情報漏えい問題もあり、運営する進研ゼミの受講者が減少し新たな顧客の確保は会社として必要なこと。個人情報不要の新しい形の教育サービスを作ることでその裾野を広げようと考えているのかなぁ~と考えてしまいます。
2月17日から運営をスタートさせるようですが、現時点(2015年2月9日)でサイトの公開はされていません。コンテンツやシステムを確認しようにも公開されていなければどうしようもありません。こういった発表をするのであれば、是非とも学習サイトを用意して公開した状態で発表をしてほしかったと思います。
学習をPC・タブレット端末で行うシステムでコンテンツ等も未知数ですので、現状の通信教育ほどの学習効果・学力向上を期待するのはまだ早いと思います。ただ、ポイントを絞った勉強やある単元・問題だけに特化した勉強がしたい場合、500円で良質の学習内容が提供されていれば利用することで効果を期待しても良いでしょう。
やはり、サイト自体が公開されてからでないと詳しいことは分かりません。プリペイドカードは500円・1000円の2種類を発売、ベネッセは「デジタル戦略の一波」として位置づけているようですので今後の動向に注目していきましょう。